メソポタミア神話は最も多くの神を擁する神話体系の一つである。その数は少なくとも3000を超え、多いものであれば5000の神名をまとめたリストも存在するほどである。しかし一般市民が膨大な数の神名を把握していたというわけでなく、恐らく100にも満たない数の神を信仰していたのみである。数千にも及ぶ神を思案していたのは神官のみであったのだろう。
このページでは数多く存在する神の中から頻繁に名前が登場する神をピックアップして紹介している。これは私の怠慢というわけではなく、多くの神は今や名前が残るのみであり仔細に至るまで語る事ができる神は本当に一部に限られている。名前のみを列挙するよりは多くが分かっている神についてより深く解説していきたいと考えこのようにした。
目次
三大神
メソポタミアのパンテオンにおいて最上位に君臨する神々。別格の存在であり、信仰の中心であった。名前が/で区切られている場合左がシュメール語で、右がアッカド語の名称である。
アン/アヌ神 天空神にして、暇な神
エンリル神 天と地の間全てを統べる神で、風も司った。
エンキ/エア神 地下の淡水のある空間を統べる神で、知恵や水を司り人をよく救った。
四大神
三大神と四大神を合わせて七大神となる。至極当たり前の事だがこれは当時の人々に習った結果である。彼らは神の中から七神の名前を挙げてそれを「偉大な神々」と呼び他の神と区別することがあった。十二神だったりすることもあるが多くは七柱でどうやら特別な数字であるらしい。
しかし三大神と異なり四大神は王の個人的指向でメンバーが変わることがあるため、ここでは頻繁にメンバーに加わる神の名前を挙げている。一度加わっている例が見つかっているだけの神などは後述する。またこのサイトで挙げた順番は大雑把な採用頻度順になっており、ニンフルサグ女神以下から席争いのメンバーとなる。
イナンナ/イシュタル女神 メソポタミアの代表的な女神であり、地母神。
ナンナ/シン神 月神
ウトゥ/シャマシュ神 太陽神
ニンフルサグ女神 地母神
ネルガル神(準備中) 冥界の王たる神
アダド神(準備中) 嵐の神
ご当地最高神
しかしメソポタミアの人々もいつも一枚岩というわけではなく、一部地域では特定の神を前述の三大神より更に上の存在と考えた。
マルドゥク神 バビロンの最高神。元は農耕神だった。
アッシュル神(準備中) アッシリアの最高神。偶像崇拝の地であるメソポタミアにおいて唯一の土地神だった。
その他の著名な神
準備中…